横浜健育高等学院 第4回卒業証書授与式

式次第学院長式辞法人挨拶(祝辞)送辞答辞

■式次第


式次第


■学院長式辞

卒業証書授与式にあたり、クラーク記念国際高等学校の水野晴夫様を始め、生徒の就職先企業様、小机鳥山地域の町内会長様のご臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、15名の3年生の皆さん、卒業おめでとう。先程、皆さんに横浜健育高等学院とクラーク記念国際高等学校の卒業証書を授与しました。皆さんの3年間の勉学と学院生活の努力の成果です。これからは、就職して職業人となる人、引き続き就労を目指した取り組みを進める人、それぞれ道は分かれますが、いよいよ学院から旅立つときを迎えました。私から皆さんに、はなむけの言葉を贈ります。
平成27年4月、君たちは学院に入学した。まだ新横浜のビル内に学院の仮施設があった頃だ。3Fフロアの一角の教室で肩を寄せ合って学んでいた。君たちは入学早々から溢れるエネルギーを持て余し、たくさんの問題を起こした。乱暴な言葉遣い、授業中の私語や無断抜け出し、器物破損、洗面所に閉じ籠って授業を受けようとしないことも再三だった。授業妨害もあった。非常識な逸脱行動、不適切な交際など。
学院生活の行動規範がなかったことも一因だったと思う。そこで、「学院規則」を定め、訓戒・停学などの懲戒基準を示した。「学院生活の心得」も策定した。小机の新校舎の竣工・移転を機に、君たちの極端な行動もようやく落ち着き始めるようになった。それでも、しばらくの間、問題行動は続いた。自宅謹慎に停学、何度特別指導をおこなっただろうか。それが本当に激減したのは、君たちが将来の自分の生き方を考え始めた頃からだった。2年生後期になってからの職場体験実習、これが契機だった。
私は君たちに話し続けてきたことがある。それは、「新しい自分になりなさい」ということだ。体験実習が始まった頃から、君たちは変わり始めた。一人ひとりの、「新しい自分」への変わりようは大きかった。そして3年生。職場実習に行きたいから、就職したいから、そういう想いから、自己本位な行動を抑えることができるようになってきた。実習先企業から指摘された課題を改善できるよう、自分から取り組む姿が見られた。職場実習を経験するたびに成長が見られた。たくましくなった。
そして、「新しくなった自分」の成長により、今日という日がある。新しくなったからこそ、将来の自分の生き方を見つけることができた。

人間は自分ひとりだけでは、決して生きられないものだ。今までも、君たちは知らず知らずのうちに、多くの場面で様々な方々に助けられてきた。これからは、もっともっと多くの助けを必要とするだろう。助けを必要とするときには、遠慮することなく力を借りることだ。
社会に旅立つ今、しっかりと心に刻みつけておいてほしいことがある。それは、人間は働くことで自分の力を発揮することができる。自分の持てる力を十分に発揮することこそが、ひとりの人間としての存在を示すものだということだ。少し難しいけれど、自分が人間としての存在を高めていく営み、それを“自己実現”という。“自己実現”に少しでも近づけるよう、ずーっと努力し続けること。これこそ、誰もが人間としてあり続けるための、一生の課題なのだ。

この春、健育から巣立っていく15名の若者たち。君たちが、豊かで幸せな実り多い人生を営んでいくことを願っている。

さて、保護者の皆さま。この18年間、それぞれのご家庭で大切に育てられたお子さんの卒業を、心からお慶び申し上げます。先程の、卒業証書を授与された姿を、さぞかし感無量の想いで見つめられていたのではと思います。今日に至るまでには、どなたもがお子さんの成長のために、ときには迷いに迷った選択を行い、選択したのちにも、果たしてこれで間違ってはいなかったのかと、悩まれたことも幾度となくあったのではとお察しいたします。皆さんの様々な選択は、決して間違えではありませんでしたよ。本日、高等学校を卒業していく日を迎えました。
学院卒業は、学校教育のゴールとなる生徒がほとんどです。それは、社会人としてのスタートラインに立つことでもあります。これからのほうが、はるかに永く厳しい道のりが待っています。ご家族の皆さまが、これからのお子さんの永い人生に、健康で豊かでそして幸せに、ともに歩んでいかれることを心から願っています。

ご臨席いただきました進路先企業の皆さま。卒業生に就労の機会を提供していただき、誠にありがとうございます。私どもは、3年間の学院生活の中で、生徒たちに自立や就労を図るために必要な教育を、できる限り取り組んだとは思いますが、企業のお立場からは、まだまだ足りない面も多かろうと存じます。これから始まる御社にての就労生活において、是非とも、卒業生を一人前の職業人に育てていただければとお願いする次第です。

さて、学院が当地区に移転して以来2年半が経ちました。この間、地域の皆さまがたいへんご親切に関わってくださいました。日々の生徒の動向にも気を配っていただき、安全に登下校できるよう見守ってくださることもたいへんありがたく、心強い限りでございます。学院が、さらに小机鳥山の地域にとけこんで、皆様の良き隣人となるよう、力を尽くしたいと存じます。これからも末永いお付き合いをお願い申し上げます。
わが学院は、全国でも珍しい、教育と福祉を結びつけた「福祉型高等学院」です。この特色を十二分に生かしながら、生徒・保護者の皆さんや、社会のニーズにこたえるべく、学院教職員あげて全力で日々の教育と支援活動に、これからも邁進する決意でございます。

最後に、本日ここにお集まりいただきました皆様の、ご健勝とご繁栄を祈念しながら式辞といたします。

平成30年3月16日
社会福祉法人 同愛会
横浜健育高等学院
学院長 佐竹 誠司

■法人挨拶(祝辞)

同愛会全役職員を代表してお祝いを申し上げます。横浜健育高等学院3年生の皆さんご卒業まことにおめでとうございます。
保護者の皆さまにおかれましても、本日はご卒業まことにおめでとうございます。晴れのこの日をお祝い申し上げますとともに、お子様の健やかな成長を心よりお喜び申し上げます。
また、ご列席頂いたご来賓の方々に厚く御礼を申し上げます。

いよいよ今日、皆さんは「高校生」として過ごした「生徒」という時間を終え、広く・大きな社会に羽ばたいていくことになります。正に言葉の通り“社会人”になることとほかなりません。
社会では職場をはじめ、地域やその他にも、自身が所属する様々な関係から、その時々に応じた役割を与えられ、その役割を果たしながら充実した人生を送ることになるでしょう。それは、決して順調なことばかりではなく、むしろ、いろいろな難題、時には理不尽な状況に直面することもあると思います。
しかし、健育での3年間で得た「学び」や「経験」そして「友人」が、これから待ち構えている様々な困難を乗り越えていく力になると信じています。

さて、皆さんはこの3年間をどのように振り返っていますか。3年前の入学式で皆さんを迎えるにあたり、私から話したことが二つありました。

一つ目は、「横浜健育では、“自分を知る”ということを、大人になるために必要なとても大事なことの一つだと考えている」との話です。
そのために、先生と一緒に自分自身の課題を整理して目標を設定し、3か月ごとにしっかりと時間をとって振り返りを行う。そして、目標を達成していた場合は、再び新たな目標をたてて進んでいく。この事を3年間繰り返すことが、“自分を知る”事の手助けとなり、更には、皆さんの高校生活をより充実させるとともに、何事に対しても「自分の頭で考え、自分自身の言葉で表現できる人」に成長させてくれるとの内容でした。
そして、実際に皆さんはやり遂げました。3か月ごとの目標設定と振り返りを12回やり遂げ、その中身も、「大きな声で挨拶をする」「毎朝、一人でちゃんと起きる」等の項目から「検定でより上位を目指す」「職業の種類を知る」等を経て「自分に向いている職種を検討する」「職場で必要なコミュニケーションを学ぶ」等に達し、驚くべき成長を遂げました。
どうか、健育の3年間で習慣化した、課題を見つけ、目標を設定し、振り返りを行う。この事を、卒業しても続けてほしいと思います。

二つ目の話は、「何よりも、高校生活を最大限楽しんでほしい」との内容でした。 この事についても達成してくれたことと思います。むしろ、多くの生徒が「今が」「高校生活が」今までで一番楽しいと語っているとの話を聞いています。

いかがですか。まだあどけなさの残る皆さんでしたし、入学式の緊張もあり、3年前の話の内容までは覚えていないのは無理もありません。
しかし、この3年間、皆さんは自分自身の課題に正面からちゃんと向き合い、それを乗り越えながら、その上で、高校生としての学習に励み、心と体を鍛え、たくさんの友人と出会いながら、逞しく成長してくれました。
どうか、この先も「一番楽しいと感じてくれた高校生活」を超える、自分らしく生き生きとした、幸せな人生を送っていって下さい。その事を、心からお祈りして私からの挨拶といたします。

本日はまことにおめでとうございます。

平成30年3月16日
社会福祉法人 同愛会
横浜健育センター
統括所長 中田 聡

■送辞

暖かい春の陽気に包まれ、冬を凌いだ花々が咲き始め、その花のように先輩方は卒業されます。
三年生の皆様、ご卒業おめでとうございます。在校生一同、心よりお祝い申し上げます。

先輩方と過ごした日々は様々な大切なことがありました。私が一年生の頃の職場見学では、何をすれば良いのかわかりませんでした。その時、先輩は職場見学を説明してくださいました。私は、その時の先輩のように後輩にも説明できるようになりたいと思いました。
二年生になってから、先輩と関わることが少なくなっておりましたが、登校の道すがら、アドバイスを受け、私とは違った視点を知ることができました。

私達は先輩方から「人を動かす力」を学びました。

私達、在校生は先輩方の築きあげた伝統を守り、新しい時代に伝えていくため、精一杯精進します。また、卒業後、いつでも健育に来てください。お会いするのを楽しみにしています。

最後になりましたが、卒業生の皆様のご活躍とご健康をお祈りし、送辞といたします。

平成30年3月16日
横浜健育高等学院
在校生代表 二年

■答辞

春の日差しが暖かく感じられるようになりました。本日は、私たち卒業生のために、このような素晴らしい式典をあげていただき、誠にありがとうございます。

思い返せば三年間、学院生活には様々な思い出がありました。入学当初、私は、なかなかクラスの輪にとけこめずにいましたが、クラスメイトの人柄で仲間たちが笑い、徐々に全体の輪にとけこめるようになりました。

一年生のときは、少しずつ学校生活に慣れ、クラスはまとまってきました。しかし、自分たちが楽しくなってしまうと、授業中の私語が限度を超えてしまい、先生方からよく注意を受けていました。いつもは、限度を超えるクラスですが、やるときは真面目にやる所もあります。そのような仲間たちの姿を見て、しだいに私も「真面目にやらなければならない」と思うようになりました。少しさみしいという思いがありました。

二年生で楽しかったことは、宿泊体験で北海道に行ったことです。旭山動物園では、見慣れた動物や、珍しい動物、さらには、私に似たお猿さんもいました。私はアライグマが可愛いと思いました。キリンビール園で食べたジンギスカンは、ジューシーでとても美味しかったです。良い思い出になりました。
二年の後期には、あと少しで最上級生になることを意識し始めました。私は、就職を早く探したいと思い、だんだん焦り始めていました。

三年生になると、楽しい活動から、就職に向けての訓練が中心になりました。私は、就職のことで頭がいっぱいになり、学校生活も忙しくなりました。そのときは、礼儀作法や巧緻性の基礎訓練をするのが、とても辛かったです。また、自分に合う仕事がなかなか見つからず、クラスメイトに遅れをとっていました。イライラしたり、不安になることもありましたが、私ならできると強く思い、就職先を先生方と一緒に探しました。そのとき、先生からスーパーの仕事を勧められました。私は、じっとしているより動く方が好きなので、この仕事が合うと思いました。前期、後期の実習を経て、無事に内定をいただくことができました。自分が認められたと、とてもうれしく感じました。
三年生の一番の思い出は、健育祭です。クラス発表について、私は白雪姫の劇をやりたいと思っていましたが、クラスの話し合いの結果、ダンスに決まりました。練習し始めた頃、私は振り付けがなかなか覚えられず、正直やる気がありませんでした。しかし、少しずつダンスを覚えてくると、楽しいと感じるようになりました。健育祭本番が近づいてくると、クラス全体が焦り始めました。ラストスパートをかける時期でしたが、クラスがまとまらず、つまずきを感じました。少しのことでも、仲間同士で言い争いが続き、今まで積み重ねてきたものが壊れかけました。しかし、健育祭直前には、なんとかクラスもまとまり、本番に臨むことができました。健育祭当日は、ひとりひとりが100%以上の力を発揮して、最後にいい発表をすることができました。私は、そのとき、最高の仲間に出会えたと思いました。クラスの仲間たち、ありがとうございました。

三年間は、本当にあっという間でした。この母校から旅立っても、私たちは学院で学んだ多くのことをきっと忘れません。改めまして、今日という日まで導いてくださった先生方、ありがとうございました。 そして、最後に、今日まで育ててくださった家族をはじめ、私の日常生活を助けてくださった方々、ありがとうございました。

4月から、私は、新しくグループホームに入ります。生活の場が変わり、仕事が始まり、環境が大きく変わるので、少し不安もあります。僕は、わがままで、自分勝手で、とても迷惑をかけていましたが、今まで支えてくださり、本当にありがとうございました。

最後になりますが、私たちは高校卒業資格をとるために横浜健育高等学院に入学し、本日十五名全員卒業することができます。学院長、センター長、先生方、ご来賓の方々、保護者の皆さま、本当にありがとうございました。これで答辞とさせていただきます。

平成30年3月16日
横浜健育高等学院
卒業生代表